滝子沢 左俣右沢

日程:2006・10/1 雨
メンバー:つくる ななこ
報告:ななこ
行程:高尾駅発8:01~ささご駅着9:00~入渓10:40~権現橋11:25~二俣12:20~
   稜線14:50~初狩駅17:00

ささご駅に着いたらいまにも雨が落ちてきそう。山はすっかりガスがかかっている。
簡単な沢だと聞いていたのでそんなに気にしなかった。が、終わってみたらけっこうタフな溯行になってしまった。『雨中の沢侮るなかれ』下りは南陵を降りれ ば早いね、雨がひどくならないうちに・・・なんてのんきに考えていたのであった。

国道20号から滝子沢右岸の道を歩いていくと分かれ道にぶつかる。左俣溯行なのでゲートをよけて迷わ ず左へ進む。大大的な工事現場が現れ沢も消えてしまった。新しいりっぱな堰堤がふたつ。すこし戻って沢床に降り入渓開始するも不安になる。堰堤をこえて権 現橋からまたふたつ堰堤をこえて、やっと水が流れていたのでほっとする。

まず5メートルの滝は雨で水量が多い。最初から濡れたくないので私は巻 くことにした。
しばらくゴーロ状の河原歩き。小滝をこえるとやっと二俣が登場。ここまでずいぶん長かった。全身すっかり雨でずぶ濡れ状態。ガスが深くて5メートル先もみ えなくなり、手もとの溯行図もみえづらくなるしまつ。
稜線まで1時間30分で、もどれば3時間。
もともと水量の少なく、ポピュラーな沢であることと、滝子山の地形はだいたい理解していたので、溯行続行決定。それにふたりだけだから、がんがんいこう よ。と判断した。
30mのナメ滝、40mスラブ滝、手が冷たいし、すべりやすく、緊張の 連続。
いよいよ20mスラブ一条クラック。美しい滝だ。残念ながら今日の水量では直登する気になれない。左から巻くことにする。このころ雨がいちだんと激しくな り、いっそう視界が悪くなった。高巻くが足元がずるずる、土がどんどん流れていく。あんまり上がりたくないが追いやられていく。滝はガスってよく見えない し、しょうがないのでしばらく絶壁を必死によじ登り続けた。すると目の前にハングッた大岩が2つ出てきて、行く手をはばんでいた。左側は南陵になっている ので無理。少し降りて滝の様子をうかがい、いい場所えらんで、懸垂下降でおりる。45mロープ持ってくると重いけど、やっぱり安心だね。すこしガスも晴れ てきて様子がわかってきた。8mのハング滝も同時に巻いたようだ。次の4m滝を右からこえていくつか小滝が続き、やがて四ツ俣が現れた。
友人から聞いていた最後の複数のルンゼのルートファインディングで楽し めるよ・・・を思い出した。『どれにしよう〜か』くじ引きのようだ。まず左と右はない。残るは、真ん中ふたつのどちらか。暗く急な右側を私が選んだ。ひど かったら後から文句言われそうなので、どんどん先に進んでいく。岩はほとんど浮いていてぼろぼろ、ざれざれ。しかも急登で雨。落石させないように注意して 這い上がっていく。
疲れた手足に活を入れ、なるべく尾根へ尾根へと逃げ、やっとこさ登山道へ飛び出た。
まもなくして現れた相棒の泥んこの顔をみて笑いがでた。後に写真みると私も同じ顔が写っていた。ああ〜久しぶり気合いの入った沢登りができて気分は最高。
前回の池山吊り尾根といい、やっぱり達成感のある山行をやらなきゃ。とつくづく思った。
ここまでくるとあとは逃げるように初狩駅へ下っていった。
駅で着替えしたりしていると、電車を待っていた山屋さんたちが、こんな雨の中で沢登りですか?とあきれかえっていたようだ。家でお風呂に入りたい。
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