滝子山読図ハイク (浜立尾根〜東稜)

日程:2008年3月23日(日)
山域:大菩薩連嶺
形式:読図山行 no.2
メンバー:浅井(ひ)、(も)、つくる、その他1、ななこ(CL)
行程:
、、、ささご駅8:00〜浜立尾根取付き9:15〜ピーク1246点10:40〜ピーク1482点
、、、11:15〜南陵との合流点11:40〜滝子山山頂12:05ー12:30〜東陵分岐点〜12: 40
、、、〜ピーク1400点〜ピーク1250点(引き返す)〜ピーク1400〜御正人ノタルミ
、、、〜ピーク1090〜送電塔1060点15:02〜ピーク105715:12〜ピーク1037.8
、、、(クラゴ山)15:35ー15:45〜恵熊野川林道16:10〜遊仙橋バス停16:50 

記録
ずいぶんと春めいて風もなく読図山行日和となった。駅でメンバー紹介と今日の読図ルートの説明と磁石の使い方をしている時に、F君の磁石の針が、どうやっ ても動かない。ようく見ると針の留め金が外れて中で泳いでいるではないか。山道具に関して彼なりのポリシーを持っていたのでショックは隠せない感じだっ た。私の磁石を貸してあげる。先月2月の初めにきた時は林道の斜面部分が完璧にツルッツル状態で神経を使って歩いたことに季節の移り変わりを感じる。林道 を右に離れて大鹿沢にかかる半分腐った橋を渡り登山道をしばらく登っていく。枝沢を左に見て送電塔の脇より取付く。一直線条のはっきりした南尾根のアカマ ツ林の中を登る。しだいに雑木林に変わり、急な登りの中に岩がでてくる。
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ピーク1246点の手前あたりで大きな岩場が行く手を阻む。先頭にいた 浅井(も)さんが、1mほど登ったが、大岩にはほとんど手がかりがない。右はスパッと切れていてぞっとする。大岩を越えるのはあきらめて左からは、すんな りと巻けた。ピーク1200あたりから雪がでてくる。2、3人歩いたトレースを歩かせてもらう。
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先にはっきりとしたピークが南陵との合流点では?とつくる君が主張した が明らかにピーク1482点でしょう。11時15分に1482点。北東に延びる尾根をしばらく進む。三峰山の後ろに堂々たる富士山が美しい。「富士山って どこから眺めても形は富士山だね」の発言に「う〜んなるほどそうだなあ」と納得する。ここまでくるとはっきり南陵との合流点が見えてきた。ピーク3、2、 1と順調に越えて、疲れたころに滝子山の山頂に12:05到着。5、6人の登山者がそれぞれのんびりとくつろいでいる。風もなく日差しが暖かい。
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のんびりしたいところだが、予定している東陵の下りの行程が長いのでそうはしてられない。山頂の東側 の下りには、ほとんど雪は消えかかっていた。東陵と思われる尾根の前に「岩稜で危険」の看板がたっている。

雪に踏み跡がまったくないところをみるとそれほど人が入ってないのかと思われたが、赤テープが途中ま でその後白テープやらビニール紐が所々にあった。下りの読図はなかなか難しいので磁石どおりしっかり進むとする。先頭を私、浅井(も)(ひ)F君 つくる 君の順番でだんだん急は斜面を木につかまりながら足を踏んばったりで必死になっていた。もう木につかまっていなければ立っていられない。尾根が消えてる! どうもおかしいなあと思っていた瞬間、後ろの浅井 (も)が「ザッザッー」と私の左足元めがけて2メートル上から滑り落ちてきたので、瞬間彼の長い足をつ かんだと同時にカウンタームーブで木をしっかりつかんだ彼の左手が見えた。「おお〜止まった〜」みたいな。へたすると10m以上は滑り落ちたかもねっと2 人でニッと笑ってほっとする。どうみても尾根をはずしたようだ。

とりあえず、わかる所まで登り返すこととする。右の方から人の話し声が聞こえてきた。F君が「お〜 い」と叫んだら「お〜い」と返事がかえってきた。どうやら、私たちが下る予定の尾根を登ってきているらしい。姿はまったく見えないが、あちらもずいぶん   苦労してる様子が伺える。約150の高度はつらく厳しかったが、みんなもくもくと慎  重に登り返す。地図で間違えた箇所ピーク1400点と確認する。 『え〜ここを下れるの?』みたいな崖を偵察に行く。大岩を越えたらなんと頼りない尾根が東へ伸びているではないか。目を落とすと、赤テープがあちらこちら に貼ってある。登りならわかりやすいが、上からはこの尾根はみつけられないな。やはり左へいくべきところを右(こっちがしっかりした尾根だぞ)へ入ってし まったのだと確信。少し戻って上にいるみんなに「こっちだよ〜」と叫ぶが、「え〜ほんとに?おかしいよ〜」との返事。その位置からは疑うのも無理もないか も。なんかうだうだしてる様子が伺える。ようやく各自が確認したのか、しばらくして足場の安定した箇所で合流。みんな枯れ枝だの土で手はもちろん全身薄汚 れていたが、活き活きといた表情に、若者のエネルギーを感じた。踏み跡と頼りない尾根に乗っていることに、張りつめていた緊張が一気に晴れた。後で地図を よくみてみると、ピーク1250点あたりで引き返してきたのではと思われた。どんどん下りきって、ざらざらした砂に覆われた、最低コル30cmくらいの微 妙なやせ尾根を、恐怖のあまり勢いで走り抜けて後続を待つ。なんと浅井(え)がまさにそのやせ尾根に馬乗りになってニコニコしてこちらを見てる!きっと彼 はクライマーの素質があるのだろう。

御正人ノタルミまでの急登の岩場にはロープが3か所フィックスしてあった。御正人ノタルミに到着。ま わりの地形の見通しがよく白い砂に覆われていて明るく気持ちよいので休憩をとる。今回の読図山行では、この位置でルートが間違い易いだろうと想像していた ので、全員で慎重に地図をみた。目印になる次の地点の送電塔にしっかり磁石をあて、3つの尾根の真ん中を全員一致で選ぶ。赤テープがべたべたと貼ってある しっかりした踏み跡の左ルートは、恵能野川を徒渉して登山道に出てしまう。右ルートもしっかりした尾根ではあるが、藤沢川沿いの登山道に出会うだろう。 1400点でまちがえて時間のロスをしてしまったので、この後の長いルートを見てちょっと予定の全行程は時間切れかも。やや進路を南西ぎみにとり送電塔 ピーク1060に15:02着。その後小さなピークを3つ4つ越え緩やかなアップダウン。

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雑木林から伐採中の杉の木を何度かまたぎながら先を急ぐ。そういえば、 浅井(ひ)出発前にひどい花粉症だと心配していたが、山の中の方が調子が良さそう。周りには松の木が多く現れ出す。もうそろそろピーク1037.8(クラ ゴ山)に「いいかげん着きそうなもんだよねっ」なんて話しながら踏んだピークの後ろの木に消えかかった『クラゴ山』の札を発見。時刻は15:35。三角点 を掘り起こして確認後写真撮影。予定の藤沢の部落までにはたっぷり2時間半はかかりそうだ。ここで全員一致でエスケープルートと考えていた恵能野の部落へ 下りることに決定。三角点より西と南に2つの尾根からショートカットのルートを決める。遊仙橋バス停の時間17:00までには充分間に合う。急な植林帯の 中を踏んばりながらかけおりて道々ふきのとうを4つほどみつけた。今晩のみそ汁の具にでもとほくそえんでいたら、ちょうどバスがやってきて大月駅へと向 かった。  
記録:ななこ
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