北八ヶ岳縦走

日程: 20012年8月19〜20日
山域: 北八ヶ岳
形式: テント泊縦走
メンバー: ななこ(CL)つくも
記録: ななこ
行程:

19日(日)茅野駅発(10:35)〜麦草峠バス停(12:00)〜青苔荘〜白駒池(12:15~13:15)〜高見石(14:10)〜中山展望台(15:40)〜黒百合平幕営地(16:30)

20日(月)黒百合平幕営地(6:00)〜ニュウ(7:30)〜白樺尾根分岐(8:30)〜サラサドウタンツツジ群生地入り口バス停(10:20)〜松原湖駅(10:50)

記録

19日
リハビリ夏山テント山行第2弾として里の酷暑から逃れるように選んだ、北八ヶ岳。どっちかというと南八ヶ岳がお気に入りなので権現岳を計画してたけど、つ くる君がメルヘン街道から麦草峠のバスにぜひ乗ってみたいとのたっての希望で、しっとりした白駒池から入ることにした。彼は白駒池は初めてで、縞枯れの景 色が楽しみらしい。バス酔いで憂鬱になった私を麦草峠(2120m)高原のさわやかな空気が気分一掃してくれた。茅野駅では快晴の夏空であったが、怪しい 雲が右から左へと次々流れていく。木道歩きから始まりコメツガ林とお決まりのぬかった登山道を10分ほど歩いて青苔荘へ到着。池の東沿い遊歩道を歩いて、 白駒池荘に到着。

鏡 のような湖面にうっとりする。10年くらい以前写真撮影にハマっていたころ、紅葉の美しさに夢中になりバスに乗り遅れて途方にくれていたら親切な方に車で 駅まで乗せていただいた記憶がよみがえってきた。今にも雨が落ちてくる感じではあるが、湖畔で大休憩をとっていた矢先に、きつねの嫁入りのような天気雨に なった。
あまり気にせず、その美しさに見とれていたら、急にどしゃぶりとなった。あわてて軒下でカッパを着るが15分後ぐらいには雨がやんだのをみはからって、高見石へと出発する。
ごろごろとした大きな石を踏み上がっての登りの連続に、足首が痛む。おまけに濡れた石のコケにすべらないように用心しなくてはならないので、しらびそ林の 苔むした風景を楽しむ余裕がない。まっすぐに延びる石の坂道を1時間ほど登って高見石小屋へ到着。ザックを置いて大きな大岩を登って高見石に頂上まで行 く。ガスで山は隠れてしまったが、歩いてきた白駒池が緑の中に浮かんでるように見えた。この小屋では、星空がみごとらしい。8月末には、専門家による苔の 観察イベントが開かれるとのこと。機会をみて小屋に泊まりでいろいろ観察してみたいと思う。

出 発してだんだん石の大きさが小さくなって歩きも慣れてきたころ、中山展望台にぱっと出る。ごろごろとした岩の山で道標が傾いている。周辺の針葉樹林は低木 で西から東向きに枝がのびているところを見るとすさまじい西風で、冬はりっぱなえびのしっぽが形成させることであろう。その後はほぼ平な道、両サイドは びっしり隙間無くシラビソ林が続く。シラビソのいい香りの中、すさまじい縞枯れに目をやりながら、明日歩くニュウへの分岐を通過し中山峠より黒百合平のテ ント場に到着。

単 独のテントが3つと親子3人が一組。雨が落ちてくる前にテント設営する。小屋が増築されて昔のレトロな感じが無くなってしまったのが残念。そしてテント代 が一人500円から1000円に値上がりしていてまた残念。しかしまわりを静かな山で囲まれてなんともいえない雰囲気はやはり大好きな幕営地のひとつであ ることにかわりはない。食事時にお決まりの雨が降ってきてあわてて小屋の軒先を借りて済ます。流れていない溜まり池で足首を冷やす。星が5つほどでてい る。明日は朝からいい天気を願って早めにシュラフにもぐりこむ。う〜ん親子3人組テントが8時過ぎから夕食の様子。焼き肉の匂いと音と子供の声でなかなか 寝付けなかった。久しぶりのテント泊、こんなに狭かったんだ?。2人だもんしょうがない。

20日
寒さで目がさめた。同時に隣のテントのアラームが鳴った。4時だ。つくる君は頭からすっぽりシュラフの中でまだ寝ている。外はこれから明るくなってくる気配。
星がまだ煌めいている。天気は良さそうだ。しばらくぼ〜としていたが、もう眠れないので痛む足首をさすりながらシュラフをたたむ。予定より早めだけど、朝 食済ませテント撤収し水を小屋でわけてもらい出発。中山峠を過ぎ、稲子岳あたりの展望の写真を撮る。雲海が朝日で光って超美し〜い。昨日はガスで見えな かった天狗岳や硫黄岳がくっきりと姿を現してくれた。朝日がしらびそ林に差し込む中を大好きなニューへと向かう。2人先客が頂上にいた。すがすがしい空気 を満喫し、今日も下界は暑いであろう。
これから下る白樺尾根がくっきりと直線を描いて下へ延びている。以前から気になっていた尾根を今日歩くと思うとワクワクしてくる。あんまり歩かれてなく部分的に不明瞭と地図にはあるので磁石をみながら下ることにする。

北 に40分ほど下って白駒池への分岐にでる。白駒池から上がってきたのは単独と2人組。やはり白樺尾根はマイナーな尾根の様子。分岐より東よりに進路を変え てシャクナゲ尾根分岐に30分ほどで出る。上では地形がはっきりしてなくて尾根を下ってる感じはあまりしなかったが、ここまできて歩いてきた跡を振り返っ てみるとはっきりと尾根伝いであることがわかる。この辺りにくると山容が変わり、大きなツガやシャクナゲ、ナナカマドなど苔むした樹林帯の中にゆったりと 茂って昨日歩いてきた木々の雰囲気が違う。朝露に濡れた胸あたりまでの笹をかきわけて枯れた沢筋のような道を1時間ほど下ってきれいなシラカンバ林に出 る。

下 にスキー場があるのでその延長で整備がされてる様子の尾根をしばらく歩く。いかにもスキー場の林道を右に見てぼうぼうの笹の中に読めないほどの古い道標を 発見する。迷わず深い笹の中に突き進んで行くと、左側にゲレンデが並走しているのが見えた。ここからが今回の核心であった。草ぼうぼう、赤テープがあちこ ちにあってわけがわからない。車の音がするのでもう尾根の終わりと思いながら草をかきわけしばらく歩いているといきなり道路に飛び出た。白樺尾根から先、 さすがにだれひとりと会わなかった。バス停を捜すが見当たらない。電車の時間もあるので気にしながらうろうろしていたら、ちょうど町営バスがやってきて乗 ることができた。とってもラッキー。のんびりといい感じの松原湖駅で電車を待ち、甲斐大泉駅で温泉(http://panoramanoyu.sakura.ne.jp/)へ向かう。
前回の大源太山に続き、充実した夏山歩きができて満足。

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