小笄(ココウゲ)南西尾根 - 檜洞丸 - 石棚山稜

日 程: 2014年 7月 6日(日曜日)
山域: 小笄(コ コウゲ)南西尾根(西丹沢)
形式: バリエーショ ン読図
メ ンバー: ななこ(CL) ゴロー つくも
記録: ななこ
行程: 西 丹沢自然教室行バス停09:00〜ツツジ新道登山口〜小こうげ南西尾根取付き09:25〜P855m09:45〜林道09:50〜P1125m10: 50〜P1160m付近11:15〜P1250付近11:36〜P1380登山道12:10~檜洞丸13:40〜石棚尾根分岐14:05〜石棚山14: 50〜ヤブ沢ノ頭15:40〜箒沢公園橋バス停17:14
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夏 山シーズンに向け「動物ランドトレーニングコース」を考えていたが、以前より気になっていた尾根があった。小こうげと大こうげの中間尾根。つくもが古い HPを見つけてきたので、行ってみることにする。「小こうげ南西尾根」と呼ばれているらしく、マニア好きの尾根らしい。暑いしダニ発生時期であるので ちょっと躊躇。登山道合流地点下が急斜面の岩場も考慮しヘルメットを持って行く。ゴロー君のカスタマイズされた新品のメットも見てみたかったし。

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アプローチはツツジ新道登山道から
取付き地点


西 丹沢行きのバスは余裕で座れた。バス終点で登山届けを出して、まずはツツジ新道登山道を行く。歩き始めて20分位で左に目指す小こうげ南西尾根の登りやす い所より取り付く。きれいなはっきりした尾根をP855めざし北へ登っていく。大きなブナが美しい。急登だが鹿がすっかり下草を食べてしまったせいで、こ の時期にしては見通しがきいている。沢の音や歩きやすい尾根、薄曇りに小鳥のさえずりに癒される。じきP855到着。水分補給後次の林道めざして登り開 始。時々左下に見え隠れしていた登山道ももうぜんぜん見えなくなって痩せ尾根を登りきった所で真下に林道発見。

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林道
鹿柵をこえる


下 りて取り付きを捜す。HPを参考に林道を右へ10分ほど歩き植林の仕事道らしき踏み跡から尾根へ登り返すと、鹿柵にぶつかる。やはり脚立があり、乗り越え る。これがまた以外とこわい。足の長さが合わず大事な越える所で一番不安定となるのだ。カタカタしないようにゴロー君に押さえてもらった。鹿柵沿いに歩く と2回目の柵越え。右は杉の植林。左はかなり切れ落ちた斜面で沢の音とせみの声が涼しげ。じき明るい広場に出る。白い大きな花、ヤマボウシが満開だ。ここで小休憩 とする。

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ヤマボウシ


次めざすは、P1125地点。つらい長い急斜面をしばら く登る足下には、鹿のフンとダニらしき飛び跳ねる虫。足を止めたくないのでがんばって登る。2、3個のコブを過ぎ最高点であろうブナの木の下P1125で小休 憩。赤テープが巻いてある木を発見。

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p1125m付近


こ こからはゴロー君へトップを交代する。しだいに急な痩せ尾根から笹、ブッシュの中へと突き進んでいく。笹は枯れていて、うすい踏み跡もあって迷うことはないが、し かしゴロー君のスピードが速いので必死に付いて行く。カメラを構えるがすぐファインダーから消えてしまう。ヤマボウシの花が満開の様子がまるで残 雪のようだ。

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1150m付近のコル



しだいに岩がでてきて増々傾斜が急になるが、危険はない。ちょっと見晴らしの良く安定した場所で小休憩。眼下に蛇行した東沢が見える。ここからは、薮が髪の毛にからみついてうるさいので、ヘルメットを付けることにする。本日どう も調子が上がらなくて遅れぎみのつくも。絶好調のゴロー君の後に続いて登り上がって進む。前を行く2人がすぐに薮の中に消えるので声をかけ合い居場所を確認しあう。薄い踏み跡が左右と錯綜している中、傾斜は急だが左、左と手足を使って登る。
 
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岩 が逆層ぎみで滑りやすいが、なにせブッシュの中を進むので手がかりに不自由しないが、だんだんトゲトゲの木が増えてきてとてもいやらしい。沢の詰めとほぼ同じ感 じ。どんどん急斜面になり高度が上がっていく。途中、私のザックにさしてあったもう1本のストックが枝に挟まって身動きがとれず宙ぶらりんになって焦った が、つくもに外してもらって助かった。ほどなく登山道に出合う。P1380m地点12:10到着。

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涼 しい風を受けながら大休憩とする。後は登山道歩きになるのでボーと歩き始めたら、痛めている右太ももが思いっきりツッタ!!様子みながら歩き出すと今度は ゴロー君がふくらはぎがツッタ!そしてその後つくもが左太ももがツッタ!3人でクールダウンとアップは、これからは忘れずちゃんとやろうね、と反省しその 後はだれもツルことはなかった。13時過ぎに檜洞丸に到着。3人組のかなり軽装の若者のグループと後は4人ほどのハイカーぐらいでまれに見ぬ少ない山頂。そして今後起こる出来事にだれも予想しなかった。

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登山道に出て檜洞丸へ



深 いガスの中を石棚尾根分岐を14時過ぎに通過。アップダウンを繰り返して幻想的な動物ランドの中を歩く。大好きなエリアだが、なぜかいつも ガスっている不思議な空間。かなり道草を喰い時間も気にすることなく、3人でダラダラ歩いていた。石棚山山頂付近で次回下ってみたい尾根を捜している 横を、例の軽装の3人組が追い越して行ったのが見えた。私達は、本日の核心部を早めに切り上げた安心感もあって、例のブナの大木や珍しい色のシャクトリ虫などで遊 んでいる内にすっかり時間のことを忘れてしまっていた。

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石棚山稜の休憩所

そ ろそろ飽きたころに後ろから単独男性が声をかけられる。「17時過ぎのバスの正確な時間わかりますか?」と。その時久しぶりに時計を見る。ひぇ〜乗る予定のバスに 間に合うか?今日はなんとしても温泉に入りたいので、ここからまじめに歩き出す。かなりスピードの速い単独男性に必死について行く形になった。

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す ると一人の女性と彼が立ち止まって話をしている。あ!山頂にいた例の軽装の3人組だと気づく。聞くと、道に迷ってしまったらしい。連れの男性2人がまったく違う右の尾根の先から戻ってきた。ここから単独男性、 我々3人、軽装3人組、7人で下ることになった。が、3人組のうち一人の男性がかなり遅れて疲労している様子。横浜在住のフィリピンの男性2人と女性 1人。唯一、片言の日本語が解る女性。よく見るとジーパンにスニーカー。ライト、カッパ無し。少しの水と食べ物だけ。登山道とはいえ、この先には、堰堤下りと沢 の徒渉がある。おまけにガスっているので周りは薄暗い。そして一人の男性が疲労している。話し合った結果、単独男性が彼らに付いて同行し、我々3人は先に進 み、バスを少しでも引き止めておくということにした。ここから猛ダッシュで下って行く。後ろで誰かハデにころんだ様子だが見向きもせず、分単位で時計をみ ながら汗だくになってひたすら下った。たぶんバスの時間は5:15だったような・・・・(実際は5:06であった)ようやくバス停が見えた。誰もいない様 子、バスはもう行ってしまったのか・・・最後の力を振り絞って橋を渡り、バス停の時刻表をみると、5:06と書いてある。今の私には、いやバスが遅れ ているにちがいないと確信していたが、バスはやってこない。次のバスは18:35となる。5分後ぐらいに軽装フィリピン若者3人組に連れ添った単独男性が 到着。それから15分くらい吹き出る汗をふき、水を補給、3人組に説教したがさてどこまで日本語を理解したことかは不明。その後、我々と単独男性4人と彼 ら3人でタクシーを呼び分乗し山北駅で別れた。

後話だが、板小屋沢ノ頭あたりにあった看板でゴ ロー君と同じ姓の山を発見し、そのうち登りに行けば?彼に勧めた。それは、単独男性が今日歩いてきたルートにあった山と判明した。ゴロー君の顔はもう行く 気満々になっている様子だった。

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