大寺山 尾名手尾根〜権現山(中央線沿線)
|
行
きも帰りもバスが一本しかないので逃したら大変である。駅前のせまい乗り場では案内のおじさん、ノリノリで情報を提供し、ハイキングの出撃基地みたいだ。
なぜか運転手さんもハイキングに詳しくてバス車内では山の案内が楽しい。聞くと明日は営業所のみんなで登山道の整備に行くとのことだった。 |
取付き地点 |
畑のような斜面をあがる |
阿
寺沢入口の停留所で下車。すぐ左の道に入り、橋を二つ渡って最初のカーブを右に曲がったところから取り付く。最初畑のような斜面をあがり、上部で杉の植林
のなかに入っていくとしっかりした踏跡になる。取り付きから30分で支尾根に乗り、南へ方向を変えさらに20分ほどで尾名手尾根に合流。この分岐にはしっ
かりと赤テープがつけられているので尾根を下る場合でも安心である。ここまでが急な登りで、その後尾名手尾根はゆったりとした道になり、一般登山道よりも
歩きやすいくらいだ。 |
植林のなかへ |
赤テープのある地点で尾名手尾根へ合流 |
P957手前の石の祠 |
P957
のすぐ手前に石の祠があり、1030mの小ピークから植林がなくなって気持ちのよい自然林にかわる。芽吹く前の樹林の向こうに右手に坪山、左手に大きな権
現山が見えている。はるか彼方に見えるので、ほんとにあんな所まで歩くのかなと、ななこさんが心配し始める。自分でルートを選んだのにね。 |
|
|
1030m地点から自然林にかわる |
どんぐり |
気持ちのよい雑木林がずっと大寺山までつづく。大寺山頂
上はさりげない小さなピークであるが、いきなり向こう側にとびこんでくる小金沢連嶺の山々(滝子山から大菩薩)がすばらしい。早くもおなかがすいてきたの
で、気持ちのよい日差しのなかで弁当にする。 |
大寺山 |
大寺山からぐんぐんおりていく |
今日は、帰りのバスも一本しかなく、それを逃してしまう
とたいへんなことになってしまうので、そうそうにきりあげて、縦走路(一般登山道)へすすむ。 ここから最初ぐんぐんおりていって、その後、麻生山までは、かなりのアップダウンである。 途中の三ツ森北峰を中心に岩稜になっていて、アップダウンがあっても岩場の昇り降りは楽しい。ここは長い尾根の中間部なるのであまり人の手が入らない様 子。ロープもクサリも無い。 |
三ツ森北峰のかがみ 向こうは小金沢蓮嶺 | 富士山の帽子のような笠雲が飛ばされている 手前は百蔵山 |
三ツ森北峰の頂上につくと、案内板とともにゴージャスな
飾りのついた鏡があってびっくりする。 なにか不気味な感じもするが、鏡を覗き込む姿を見ていると、ここでお化粧直しでもするのかなと、ユーモラスな感じにも見える。誰かが悪のりで取り付けたの かな? ここからの眺めは、なかなかすばらしい。セーメイバンや雁ヶ腹摺山の尾根がくっきりと浮かび上がってみえる。ふと富士山をみると、笠雲がかかって帽子のよ うに飛ばされているので明日は雨なんだと思う。 |
イワカガミ |
さらにすすんで、麻生山へむかうと、岩稜にイワカガミの
艶のある赤い葉っぱが目につくようになる。 道標が崩れた分岐から右手に長尾根へのトラバース道があるが、調べた情報にあるようにきびしい感じに見える。左手側は緩斜面になっていてそこに雪がまだた くさん残っていた。さらに進むと麻生山の古い標識があらわれ、もう少し進んで新しい標識のある頂上になる。ここまでずっと雑木林が続くのだが、麻生山の頂 上の周辺は、雑木林がとても美しい。 |
麻生山手前の分岐周辺には雪が残る |
麻生山 |
麻
生山から進むと比較的平坦になって歩きやすくなるが、権現山はまだ彼方に見える。バスの時間が油断できないので変な道草をするわけにもいかず、広葉樹のき
れいな道ではあっても単調な歩きになってしまう。いつもみんながよく行くような近場(丹沢、奥多摩)では、植林がからんでくることも多くて広葉樹の林は貴
重に感じるのだが、今日に限っては美しい雑木林も「あきちゃったよ」とななこさん。 |
権現山頂上の2等三角点 |
浅川への分岐を通り越して、あとひと登りのがんばりで権
現山の頂上へ。 この頂上は、このあたりで頭一つ抜きん出ているので、4方の眺めはさすがだ。ゆっくりしたいところだったけど、やっぱり時間が気になって早々に引き返す。 |
ちょっと引き返して分岐から浅川峠へむかう |
権現山南面の雑木林 |
浅川峠 |
さっきの分岐に戻って浅川峠へと下る。この南斜面も大木
こそないけどこれだけ広範囲の雑木林はあまり経験がない。最初たくさん撮っていた美林の写真もばかばかしくなるくらいだ。 峠に近づいて、やっと林層がかわって針葉樹の植林となる。峠からさらに登山道を下り、荒れた林道へ。ここまでおりてくると、麻生山から権現山の南面の山容 が見えるようになってくるが、その大きさにちょっと驚く。それも自然林が多くて新しい穴場を発見したような気分になってうれしくなった。(そのなかに、 登ってみたいバリエーションの尾根が2、3本) バス停につくとまだ時間があり、自由昇降区間となっていたので、集落のあいだをゆっくりくだりながら、ふきのとうをゲットして、帰途につく。 今回は、登山口から登り始めて、登山口に下山するまで、とうとう誰にも会うことがなかった。こんな良い所なのにここまで来る登山者はとても少ないとのこ と。あの上野原駅の喧噪はなんだったんだろう。 |
最後は雪の残る林道へ | フキノトウ |
すばるM45山の会 . |