谷川岳 西黒尾根 - 一ノ倉岳
- 茂倉岳(上越)
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上毛高原で新幹線から「谷川岳ロープウェイ駅」行きバス
に乗り継いで9時ちょうどには西黒尾根の登山口に到着。予定のコースは長いので、もっと早朝から登るのがいいとは思うが新幹線利用の楽チンさを知ってしまった
私達。 |
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西黒尾根登山口 |
りっぱなブナの樹林のなかを一番最初から急な登
りだ。傾斜は急だが登山道はよく整備されていて着々と高さをかせいでいく。樹林のなか見通しはないので苦しい登りが続く
が、まだ夏の暑さではなく思ったよりも涼しいのでたすかった。 |
タニウツギ むこうに天神平がみえる | 最初の鎖場 | マチガ沢とその向こうに一ノ倉沢 |
しばらくは我慢の登りが続く。やがて樹林が小さくなってきたと思ったら岩場になり展望がきくようになる。鎖場をいくつか越えて「ラクダの背」と呼ぶ小
さなピークへ。谷川岳の頂上が正面に大きく見えてくる。左側にみえる天神平はやがて下方になり、右側はマチガ沢を望みながら、いくつも岩場をたどっていくのが楽し
い。 |
3番目の鎖場 |
ラクダの背 |
ウスバヒナウスユキソウの花の写真を撮ったり、マチガ沢 の向こうに見えるぎざぎざ稜線も気になるところなので、何枚も写真を取っていると、 さっさと登ろう!と叱責の声がパートナーから聞こえてきた。ずいぶん気合いがはいっているな。(帰り電車の時間があるから制限時間以内に頂上に到着しなけ ればなりません) |
マチガ沢とその向こうのぎざぎざ稜線(東尾根) |
ホソバヒナウスユキソウ |
や
がてザンゲ岩というコブのような岩が近づくと、有名な蛇紋岩のスラブの岩場となる。傾斜はないので、なめてかかってしまいがちだが、ちゃらい感じの自分の
靴と相性がわるいのかな?よくすべるので要注意だ。なによりも折り重なるようなこのスラブ帯はなかなかの景観だ。すばらしい尾根だなと感激至極。 |
蛇紋岩のスラブ帯へ |
スラブ帯 |
蛇紋岩の一枚スラブ |
スラブの岩場をすぎると、やがて傾斜がゆるくなり、岩場
が笹の原にかわり、頂上がすぐそこに見えるようになる。さらにほんのちょっとだけ残っている雪田のスロープをひと越えして肩の小屋に。肩の小屋からトマの
耳の頂上へは一投足だ。 |
一枚スラブの上から、西黒尾根を振り返る |
トマの耳とオキの耳 |
途中で足がつりそうになるも、なんとか持ちこたえてここ
まで来たので、私達もまだ捨てた物ではないと自画自賛。制限時間よりも早かったので、予定どおり土樽めざして縦走することにする。 |
雪田 |
肩の小屋 |
頂上(トマの耳) |
頂上からの展望は絶景。東側の峻険な岩場と、反対側のな
だらかな笹に被われた複雑な地形は、いつまでも見飽きない。スケール感もすばらしい。下山の時間も気になるところなので、早々にオキの耳に進む。 |
平標山への縦走路 |
ハクサンイチゲ |
オキの耳から一ノ倉岳へ |
オ
キの耳でほんの少しだけ休憩して、一ノ倉岳をめざして進むと、にぎわっていた頂上周辺とは反対に、急に登山者がすくなくなる。それでもときどきすれ違う
パーティーはどこから来られたのかなと聞いてみると、みなさん日帰りで馬蹄形縦走という答えなので驚く。それも一組や二組ではなくて、すれ違った多くの方
(若いグループもあれば、年配の方もいた)が日帰りの馬蹄形。また若い男女3人組パーティーは一ノ倉沢からのアルパインクライミングの帰りとのこと。彼ら
の充実した表情をみていると、なんだかうらやましくなる。 やがてノゾキというところに通りかかると、その一ノ倉沢の絶壁をみることが出来る。ちょうどシーズンなので人気の南稜(たぶん)に数人が取付いているのが 見えた。 |
一ノ倉沢を覗く | オキの耳をふりかえる | 一ノ倉岳 |
や
がて一ノ倉岳へ、一度下って後の登り返しがなかなか苦しい。一ノ倉岳の頂上につくと、これまでの峻険な岩場から、笹の原に変わり、のんびりとした感じに
なった。さらに茂倉岳まではのぼり返しもわずかで、ハクサンイチゲなどの花をみながら、草原のなかの気持ちのいい歩きになる。右側の蓬峠方面への笹の斜面
はとても魅力的なので、こっちのほうに降りてみたくなるが、また今度。 |
武能岳 - 蓬峠方面 | 一ノ倉岳から茂倉岳へ |
茂倉岳につくと、やはり気持ちのよい笹原の向こう側に下
山予定の尾根と、途中の避難小屋が見えてくる。 ここまで来れば後は一直線に下っていくだけなので、少し余裕が出てくる。 |
シラネアオイ |
ハクサンイチゲ |
茂倉岳 |
茂倉岳避難小屋に通りかかると、ここで一泊の予定の先客 が2名。水場はすぐ近くにあるとのことなので、汲んで行くことにする。ちょろちょろ とか出ないので、ボトルが一杯になるのに少々時間かかるけど、冷たくてそれはそれはおいしい水だった。これを飲んでしまうと、下から持ってきたぬるくなっ た水なんてまずくて飲めたものではない。 |
茂倉岳から避難小屋へ |
茂倉岳避難小屋 |
茂倉岳避難小屋 |
ここから矢場の頭というところまでは、1時間ほどだが、
もう少し展望のよい稜線歩きが続き、関越の下界が近づき、足拍子岳のぎざぎざの稜線が印象的に見えるようになる。 |
お花畑の稜線を矢場ノ頭へ |
矢場ノ頭 むこうのギザギザは足拍子岳 |
茂倉岳をふりかえる |
矢場ノ頭をすぎると次第に樹林帯になって展望はなくなる
が、尾根づたいの登山道が登山口まで続くので、気持ちがいい。樹林は下がるにつれて
大木が多くなり、稜線にだけ針葉樹がはりついている。エアリアマップにも「木の根の露出が多く歩きにくい」とあるがその木の種類はというと、大きな天然の
檜のようだった。 たしかに歩きにくいけど道は整備されて踏み後は明瞭。迷いそうなところはどこにもない。長くて高度差があるが、しっかりしたよい道だった。 |
木の根っこで歩きにくい |
天然のヒノキの根っこをまたぐ |
土樽駅に5時40分着。なんとか電車の時間に少し余裕で
到着することが出来た。 待ち合い室ではすでに4人の登山者がくつろいでいる。どちらから登って来られたんですかという話になり、2名の方は同じく西黒尾根からだったが、2名の男 性と女性の方は、それぞれ平標山からとのこと。それってどうゆうこと?エアリアマップをひろげて教えてもらうと、三国街道の平標登山口を出発して主脈を縦 走し谷川岳経由でここまで来たとのこと(さらに男性の方、先週には平標登山口から谷川岳まで縦走してから引き返してまた平標登山口までもどったとのこ と)。自分達だって、そこそこのものだと意気揚々だったのに、上には上の人がいるものです。なんだかはずかしくなってしまいます。日帰りの馬蹄形といい、 普通なら一泊以上かけるところを荷物を軽くして日帰りで長距離歩き通すスタイルはずいぶん定着しているようだ。電車を待ちながらいろいろと考えさせられた楽しい ひとときでした。 |
駐車場に下山する | 土樽駅に到着 |
すばるM45山の会 . |