ハガケ山 - 文台山(道志)
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エアリアでは破線のルートになっているけど往年の難ルー
ト。踏み跡も不明瞭とのことで多くのネットの記述でバリエーションの扱いです。都留市街まで通して歩けば距離も長く、普通に歩けばの途中で日が暮れて真っ
暗になりそうです。出来れば通して歩きたいけど文台山に到着の時間次第では細野にエスケープするということで、満を持してのチャレンジです。 |
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登山口までバスで8:28に到着。 登りは苦しいけど登山道なのでスピードアップをこころがけます。最初は舗装された道を1時間、途中から山道となって峰宮まで1時間。みんな頑張ってコース タイムより40分短縮。途中の景色もあまり覚えていません。 |
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峰宮 |
池ノ平分岐 樹間からハガケ山のピークが見える | |
休憩もそこそこに、頂上へのルートを分けて池ノ平分岐へ 向かいます。ここから下りになるのでほっとします。15分ほどで池ノ平分岐について 少し休憩。樹林のむこうに景色が見えて気持ちがいい場所です。気がつくと富士山が大きく見えて驚きます。いよいよここから難度のバリエーション。期待が膨 らみますが、緊張もしています。 |
バリエーションに進むといきなり灌木のヤブになる |
りっぱな道標を見送って進むと、すぐに灌木のヤブになり
細い枝がぶつかって痛いです。たしかにほとんど歩かれていない様子のバリエーション。踏み跡はうすいのですが、やせ尾根なので幸い進んでいくルートは比較
的わかりやすく、灌木の向こうにこれから進む尾根の影がみえています。 |
ギャップの手前 灌木の急斜面を下る |
ギャップ(鞍部)に降りる |
しばらく進むと、尾根の踏み跡が北にひきこまれそうにな
ります。左側に赤テープが数カ所つけられているので、例のギャップ(ルートの難所)へ降りていく地点だなとすぐに気がつきます。尾根をはなれ、急斜面の
ブッシュをかきわけて降りて行きます。かすかな踏み後をたどると真下にギャップ、その向かい側に登り返しの岩場がみえてきました。ギャップの右側がまっさ
かさまに切れ落ちているので、恐ろしい感じです。 ともかくみんなで鞍部に降りますが、岩場を登り返すルートがはっきりしません。 |
右側は切れ落ちている |
ギャップから岩峰への登り返し |
赤テープが見えたので一段上がり、バンドを数メートル左 に移動してみると、そこから直上出来そうです。バンドの先(左方向)にも赤テープが 見えるので、念のため巻きルートがあるのか偵察してみると行く手を阻まれたので、先ほどの場所から直上することにします。ガンジーさんが「行ってもいいで すか?」と登りたくてしょうがない様子。たのしそうに先頭をきってナイスクライミング。その他メンバーがつづく。灌木にも助けられて岩峰に立つ。ここは記 録も読んできたので順調に通過。ただしこの岩場を下る場合はとても恐ろしいと思います。 |
岩峰に立つ | 向こうにハガケ山 |
岩峰からさらにもう一度アップダウンをくりかえして、ハ
ガケ山に到着。 ともかく最大の難所が順調にクリア出来たので一息つきます。しかし、まだまだ先は長い。 |
ハガケ山 |
ハガケ山からの下りも急斜面だが、この先そんなに問題はないだろうと考えていました。 少し進むと岩場になり見晴らしがよいのはいいけど、途中から岩の斜面が急激に落ち込むような感じになって、先頭のななこさんが、先に進めないと引き返してきます。 |
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ハガケ山からの下りで岩場になる |
こんなにきびしい下りがあるとは想像もしてなかったので、尾根を間違えた可能性を考えはじめたりしますが、時間がないのであせってしまいま す。いつもは禁止のスマホを取り出してGPSでチェック(ちゃんと読図しているTadさんに「使っていいんですか?」と言われちゃいましたよ)。尾根は正 解。確信が持てたので、落ち着いてみんなでルートを探る。 |
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前方に文台山の二つのピークが見える |
ななこさんが左側(西)に降り口をみつけて「こっちだよ」とコールがかかります。岩場のとなりか ら降りて行くようになっていました。少し下って岩場を見上げると、先端がものすごい崖になって切れ落ちているので肝を冷やします。(後で調べると「ハガケ 岩」というそうです) |
岩場をさけて左側に降りる |
岩を見ながら西側を降りる |
ハガケ岩 |
岩場の危険なところを通り過ぎると、今度は笹薮がひどくなります。背丈ほどの笹薮のなかP1211mの尾根にひきこまれないように、注意しながら通過します。 |
笹薮になる |
P1226mの付近では、雑木林の林相がとてもきれいな尾根になります。雑木林フェチなので、いつもならのんびりと行きたいところですが、暗くなる前にバリエーションから抜け出したいので今回は急いでどんどん進んでいきます。 |
p1226m付近は林相が美しい |
登り返して文台山へ。少し岩場になり文台山の東の分岐(細野分岐)に13:27に到着。ここから文台山東峰を経由、東峰のほうが少し高いのですが、三角点のある西峰まで行くと頂上の標識板があるのでこちらでひと区切り。ここでしばらく休憩することにします。 |
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文台山への登り返し |
ハガケ山の稜線を振り返る |
樹
林のなかののピークですが、樹間の向こうにまわりの景色がよく見えます。たどってきたハガケ山の稜線をふりかえるのが楽しい。みんなよく頑張ってここまで
きたなと思います。エスケープのタイムリミットと考えていた2時よりも早かったので、迷わず予定通り次のバリエーション(文台山からの下降)に向かいま
す。 |
文台山(西峰) |
頂上から尾根の方向に踏み出すとものすごい量の落ち葉です。びっくりして先頭のななこさんがワアッと声をあげます。最初のうちはおもしろがってふざけてみたりですが、進んで傾斜が急になると、やばい感じになってきました。 |
落ち葉のために踏み跡が見えません。途中からは広い斜面なのでルートファインディングが難しくなります。赤テープや道標の助けもかりながら、かすかな痕跡を追っていきます。 |
針金にそって右にトラバースする |
急な斜面ですべらないように、なんとか下
れそうな起伏を慎重にたどっていくと、針金を張ってルートを指示しているところにぶつかります。針金も使いながら数十メートル右にトラ
バースし、さらに少し降りると、大きな岩場を巻いていることに気がつきました。 これでは、斜面をまっすぐに降りることが出来なかったわけです。こんな場面でめっぽう強いCLに脱帽。 さらに広い斜面を慎重に降りて行くと少しずつ下の尾根が見えてきて、なんとかクリア。落ち葉の海を泳いでるみたいでした。 |
下方に慎重に降りる |
気がつくと岩場を巻いていた |
巻いて降りてきた岩場を振り返る |
その後尾根は明瞭になり、アップダウンを繰り返しながら、尾崎山分岐へ。疲労がたまってきたので登り返しが苦しい。踏み跡は左(尾崎山の方向)に巻いていく様子だったので、途中からはなれて最後の急斜面を登って尾崎山分岐に到着15:04。 |
尾崎山分岐へ登り返し |
尾崎山分岐 |
ここから北東に下り、870m付近からクランク状に屈曲
するところも注意ポイントの一つ。下降点にビニール袋が枝にくくりつけてあるのを見つけたのに、あっさり通り過ぎたのはご愛嬌。神経をすりへらすような
ルートファインディングでパーティーを引っ張ってくれたCLですが、さすがに集中力がとぎれてきたご様子。ていうか下山がみえてくると地図読みは後
ろに任せっきりです。 |
870m付近からクランク状に屈曲する |
下降するポイントにビニール袋 |
この先多少の岩場はまったく問題なく、ほどなく遊歩道(といっても普通の登山道なのですが)に合流。 暗くなる前に安全圏に到達できて安心しました。 |
遊歩道に出る | 送電線鉄塔をこえて分岐を楽山公園、都留文科大学へ向かう | 楽山公園の紅葉 |
都留市の街並に並行するような細長い尾根の遊歩道をた
どっていくと、古い市街の成り立ちがなんとなくわかってくるような気がします。遊歩道の途中から離れて、楽山公園を通って都留文科大学前に降りました。途
中の公園の紅葉がものすごく綺麗だったので、みんなで写真を撮ります。今日、一番綺麗だね。と感じたのは、街に降りてやっと初めて心の底からほっとしたか
らなのかもしれませんね。 |
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すばるM45山の会 . |